育休後、仕事の「やらなくていいこと」が見えるようになった

育休後、仕事の必要性と依頼者の目的を考えるようになった仕事観を表すアイキャッチ。

出勤前、子どもと遊び、一緒に朝食を食べている時間から、もう「早く帰りたい」と思っています。

まだ出勤もしていないのに、早く家に帰りたい。今の私にとって、それほど家族と過ごす時間は大切なものになりました。

40歳で初めて父親になり、育休を経験しました。復職してから、仕事を引き受けるときの考え方が以前と変わりました。

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「頑張ればできる」仕事を引き受けていた頃

子どもが生まれた当時、私は部下を持つマネージャーやプロジェクトリーダーを務めていました。

育休前の自分を振り返ると、頑張れば対応できそうな仕事は、できるだけ引き受けようとしていたと思います。仕事を頼まれたとき、まず頭にあったのは、それを自分ができるかどうかでした。

一方で、育休を経験して、仕事以外にも大切にしたい時間があることを改めて実感しました。

仕事を「今やる必要があるか」で分ける

復職後、私が仕事の優先順位を考えるときに重視しているのは、「その仕事をやらなかった場合、何が起こるのか」という視点です。

例えば、品質や安全に関わること、顧客との約束、組織の運営に必要なこと。対応しなければ明確な問題や損失が生じるなら、私にとっては「やらなければいけない仕事」です。

一方、やらなかった場合に明確な問題が生じない仕事は、「やった方がよい仕事」として考えます。

「やった方がよい仕事」にも価値はあります。将来の成長につながる重要な仕事もあるでしょう。ただ、価値があるからといって、すべてを今やる必要があるとは限りません。

育休後に見えるようになった「やらなくていいこと」は、価値のない仕事ではなく、今はやらなくていい仕事です。

今は、「できるか、できないか」ではなく、「本当にやらなければいけない仕事なのか」を先に考えるようにしています。

時間は個人にとっても組織にとっても有限です。あれもこれもと引き受けるのではなく、何を優先し、何を今はやらないと決めるのか。そのうえで、何に取り組めば最も大きな価値を生み出せるのかを考えながら、仕事を進めています。

私にとっては、そう判断することもマネージャーの重要な役割です。

依頼された作業よりも、その目的を見る

もう一つ、復職後に以前より意識するようになったのが、時間のかかる依頼をそのまま引き受けないことです。

これは単に仕事を断るという意味ではありません。依頼された作業に取りかかる前に、相手が何を実現したいのかを確かめ、より短い時間で目的を達成できる方法がないか考えるようにしています。

例えば、顧客からある製品の評価を依頼されたとします。

依頼された項目をすべて評価しても、顧客が本当に知りたかったことを確認できなければ、その作業が十分な価値につながるとは限りません。評価を進める前に、顧客が何を知りたいのか、どのような結果を求めているのかを確かめることが大切だと考えています。

目的が分かれば、必要な評価項目だけに絞れるかもしれません。すでに揃っている評価結果を使える場合もあるでしょう。別の製品を提案した方が、目的に合う可能性もあります。

どれも、依頼の内容や目的に応じて考えられる選択肢です。私は、「依頼された作業をすべて実施すること」と「依頼者が求める価値を実現すること」は、必ずしも同じではないと考えています。

必要な判断をより短い時間でできるなら、依頼した側にもメリットがあります。依頼を受けた側にとっても、不要な作業を減らせます。双方にとって価値の高い代案を出すように心がけています。

依頼された手段にこだわるのではなく、依頼された目的を達成することにこだわる。

この考え方は、依頼を受ける立場としても、マネージャーとしても大切にしています。

家族との時間を大切にするための仕事の判断

仕事を減らしたいからといって、依頼者が求める価値まで小さくしたいわけではありません。相手にとって必要な成果を考えるからこそ、作業そのものの必要性や進め方を見直しています。

そして、その根底にあるのは、家族との時間を大切にしたいという思いです。

「家庭のために働いているのに、家庭の時間を減らすのは本末転倒」

そう思うようになったからこそ、仕事を引き受けるかどうかだけでなく、何を目的に、どのように進めるかまで考えたいのです。

出勤前から「早く帰りたい」と思う気持ちは、今も変わりません。家族との時間を大切にしながら、仕事でも必要な価値を生み出したい。

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この記事を書いた人

40歳で初めて父親に。

管理職として7カ月の育休を取りました。

自分が迷い、考え、試したことを記録しています。

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